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活動報告

【調査研究助成】電気通信大学/国際社会実装センター 石垣 陽 特任教授の研究報告サマリーをご紹介します。

【研究者】
電気通信大学/国際社会実装センター 石垣 陽 特任教授

【研究テーマ】
小型CO2センサ群による密閉密集の可視化

【研究期間】
2021.4.1〜2023.3.31

【研究報告サマリー】

新型コロナのエアロゾル感染抑止のため、CO2センサのフィールド実証と制度設計を通じた社会実装を行った。まずIoT型のCO2センサを開発し、時系列データ可視化と換気回数推定や定員見積もりを行う感染リスク分析システムを実装、国内259ヶ所の医療福祉施設等に設置し改善指導を行った。クラスターが発生した場所には保健所等の協力も得て立ち入り調査を実施し、CO2センサ群でのトレーサガス測定と熱流体シミュレーションにより要因を推定し、再発防止指導を行った。

本研究は新聞やTV報道でも注目され、CO2センサの重要性が広く周知された他、例えばビニールシートによる過剰遮蔽がエアロゾル感染リスクを増大させる事案については公的ガイドライン等にも反映された(例:京都府の「エアロゾル感染対策ガイドブック」、内閣官房とりまとめの「ライブハウスにおける新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」)。さらにCO2に反応しない粗悪なセンサが蔓延している問題について、報道ステーションで特集が組まれた他、経済産商業と共同で日本初のCO2センサに関するガイドラインを策定するなど、制度設計にも貢献した。


【本助成にかかわる成果】

 


【本助成についての感想】

KDDI財団様のご支援により、学術研究のみに留まらず、広く国民のリスクアウェアネス向上と行動変容、政府の政策、並びに自治体・業界のガイドライン策定に貢献できました。今後は、CO2にとどまらずVoCやPM(黄砂・花粉など)を含めた広くWell-beingに関わる室内環境の可視化に着目し、研究を進めたいと思います。