【研究者】
法政大学 経営学部 大木 良子 教授
【研究テーマ】
マルチホーミングの実態解明と経済理論分析
【研究期間】
2020.4.1〜2023.3.31
【研究報告サマリー】
本調査研究は、プラットフォーム市場におけるマルチホーミング(複数のプラットフォームへの参加)の実態をデータにより把握し競争のメカニズムを解明することを目的として、研究代表者に加え、東京大学社会科学研究所教授 石原章史、一橋大学経済学部准教授 若森直樹の3名での共同研究として実施してきた。
期間内において、消費者アンケートによる実態を把握するための新奇性の高いパネルデータ構築、データの記述統計的分析、データを分析するための基礎的な経済理論モデルの構築の3点を行うことができた。
本調査研究により得ることができたデータを分析することにより、消費者のマルチホーミングの程度とプラットフォーム企業によるエコシステム展開との関係等、新しい視点が明らかになり、これらを経済産業省「プラットフォームエコノミクス研究会」等で複数回報告し、関心の近い研究者や政策立案者との分析結果の共有、成果の公表に努めた。
また、マルチホーミングと限定コンテンツ配信との関係について明らかにした経済理論論文(タイトル:Exclusive content in two-sided markets)を査読付き学術誌(Journal of Economics and Management Strategy)に掲載することができた。
【本助成にかかわる成果】
【本助成についての感想】
デジタルプラットフォーム市場における複数年に渡る大規模な消費者調査については、前例が少なかったにも関わらず、調査研究助成をいただくことができましたことに、心より感謝しております。また、助成期間中、予期せぬ感染症による研究計画の変更もお認め下さいましたお蔭で、非常に充実した調査研究を3年間実施することができました。ありがとうございました。