活動報告

【調査研究助成】北海道医療大学 関口真有助教の研究報告サマリーをご紹介します。

【研究者】
北海道医療大学 心理科学部  関口真有助教

【研究テーマ】
ICTを活用した心理支援の多角的な利用方法

【研究期間】
2021年4月1日~2024年3月31日

【研究報告サマリー】
本研究の目的は、日本人大学生の抑うつ症状のSPARX(ロールプレイング・ゲーム形式の認知行動療法プログラム)の改善効果への有効性を検討することであった。その結果PHQ9で評価した抑うつ症状の改善は、ガイド付きの介入(リマインダーメールによるフィードバック)においてのみ示された。
日本において、SPARXのようなゲームを用いた認知行動療法の介入効果についてはまだ研究が少ない。また、本研究では、ガイド付きのセルフヘルプを受けた群のみ抑うつ症状の改善が認められ、先行研究によって、ガイド付きセルフヘルプの方がガイドなしに比較して、抑うつ症状の軽減に効果的であることが示されている。SPARXを利用する場合には、フィードバックを提供するアプローチを追加することが効果的であると考えられる。
本研究は、日本人大学生の抑うつ症状の緩和におけるSPARXの有効性を検証した研究であり、デジタルメンタルヘルスの介入に関する先行研究に貢献するものである。


【本助成についての感想】
コロナ過での研究開始となり研究遂行に苦慮しましたが、助成金を受けたことで無事に研究を行うことができました。感謝申し上げます。