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活動報告

【調査研究助成】富山大学 ヨフコバ四位エレオノラ教授の研究報告サマリーをご紹介します。

【研究者】
富山大学・教養教育院 ヨフコバ四位 エレオノラ 教授

【研究テーマ】
海外日本語教材の調査とデータベースの構築

【研究期間】
2021年4月1日~2024年3月31日

【研究報告サマリー】
本調査研究は、海外で開発・使用されている初級日本語教材の調査および分析、またデータベースの構築を目的とした研究である。本研究で、日本国外で、どのような日本語教材が開発・使用されているか、また開発・使用されている教材が言語学習をどう捉え、何を目的にどのように編纂されているかということを解明することを目指した。本調査研究の助成期間の約3年間で、ヨーロッパ、中央アジア、南アジア、中東、北米で開発・使用されている1700冊余りの初級日本語教材について情報収集ができた。また、北米を除き、本研究の目的に適した150冊くらいの初級日本語総合教科書に関しては、教材作成の目的と特徴、シラバスと活動の工夫、文法の取り上げ方と記述方法などについて分析を行った。情報を収集した教材のリスト(データベース)を作成し、教材の基本情報に加え、構成等について情報をまとめた。教材の分析から得られたデータを海外の教材支援や日本国内の新たな教材作りのためのノウハウ、学習者の継続的学習サポートに役立てたいと考える。


【本助成にかかわる成果】
●ヨフコバ四位エレオノラ・稲葉和栄「教材分析から見える「受け身」教育の違い―日本・チェコ・ロシア・モンゴル・マレーシアを事例に―」日本語教育連絡会議論集vol.36(2023)、96-110.

●ヨフコバ四位エレオノラ・稲葉和栄・久保田美子「海外日本語教材のデータバンク作り―中央アジア・南アジア・中東の事例から―」日本語教育連絡会議論集vol.35(2022)、74-102.

●ヨフコバ四位エレオノラ・稲葉和栄・久保田美子「海外日本語教材のデータバンク作り ―ヨーロッパで開発・出版された教材の分析―」日本語教育連絡会議論集 vol.34(2021)、62-90.


【本助成についての感想】
3年間という長期に渡り本調査研究に助成をいただき、誠にありがとうございました。研究期間がコロナ禍と重なり、現地での調査や教材収集が困難となった時期もありましたが、調査方法を見直し、おかげさまで、多数のデータを収集することができ、概ね計画通りに研究を進めることができました。本研究で得られた知見を基に、さらに研究を発展させていきたいと考えています。このような研究の機会をいただいたことに、重ねましてお礼申し上げます。