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活動報告

【調査研究助成】日本貿易振興機構アジア経済研究所 永島 優研究員 の研究報告サマリーをご紹介します。

【研究者】
独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 永島 優研究員

【研究テーマ】
eラーニング・モバイル送金とマラリア撲滅

【研究期間】
2021年4月1日~2024年3月31日

【研究報告サマリー】
マラリア汚染の深刻なケニア西部において、蚊帳による予防行動と発症時の早期治療行動をより広めるため、(1)子供を持つ保護者を対象としたeラーニング教材を開発し、知識啓発を行うことと、(2)子供のマラリア予防・早期治療の世話を見る保護者の貢献に対する報奨制度をモバイルマネー技術で構築することを組み合わせた社会実験を実施した。実験は、無作為に選んだ処置群の地区の家計のうち、くじで選ばれた約半数には現地語で作成した教材動画を見てもらい、マラリアの予防と早期治療に関する知識の獲得を促したうえで、フォローアップ調査時に迅速検査にてマラリア陰性が確認できた場合、モバイルマネーを通じて報奨金を渡す設計とした。血液検体のPCR解析が進行中のため、結果論文は未作成だが、eラーニング教材による知識啓発の効果は、視聴直後だけでなくフォローアップ調査時にも確認された。今後、PCR解析を進め、マラリア有病率への効果を確認して、学術論文を執筆・投稿する予定である。


【本助成にかかわる成果】


【本助成についての感想】
KDDI財団の調査研究助成により、社会実験の規模拡大とeラーニング教材の品質向上を実現できました。このご支援に深く感謝申し上げます。
本成果が、ケニア・ホマベイ郡のみならず、マラリアに苦しむ世界中の人々の健康改善に貢献するよう、今後も研究活動に邁進して参ります。