活動報告

【調査研究助成】群馬大学 藤井雄作教授の研究報告サマリーをご紹介します。

【研究者】
群馬大学 藤井 雄作教授

【研究テーマ】
安全・安心とプライバシー保護の両立

【研究助成期間】2018.4.1~2020.3.31

【研究サマリー】
近い将来、ネットワーク接続された防犯カメラが、大量・高密度に設置され、事件の犯人や行方不明者を即座に追跡し見つけ出すことが可能となる社会が実現すると予測される。そのような社会において「安全・安心」と「プライバシー保護」とをどのように両立させるかが本研究のテーマである。

我々は、安価なネットワーク対応防犯カメラとして、小型のボードコンピューターRaspberry  Piをベースにした『e自警ネットカメラ』を開発し、「画像の暗号化」と「閲覧履歴の保存」によってプライバシーを保護して悪用を防止する仕組みを実装してきた。本研究では、このe自警ネットカメラを改良し、安全・安心のための機能を高めるとともに、桐生市の商店街との社会実験を実施して我々の提案するプライバシー保護機能が市民に受け入れられるかどうかを検証した。

アンケート調査の結果、73%の人から我々の提案する手法でプライバシーが守られると思うという回答が得られた。本研究の成果について、論文で1報、国際会議で6件発表されたほか、テレビで3件、新聞で15件報道された。

【本助成研究にかかわる成果】
田北啓洋、吉田 海象、吉浦紀晃、太田直哉、藤井雄作 市民参加型地域見守りシステムに適したネットワーク対応ドアホン型防犯カメラの開発 、社会安全とプライバシー、vol.3,No.2,pp.1-7,2019.

【本助成についての感想】
迅速に、フレキシブルに使える予算であり、研究を効率的に進めることができました。
どうもありがとうございました。