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国際協力事業

海外便り(その5): 「JICA(円借款案件)_カンボジア国メコン地域通信基幹ネットワーク整備事業(JICA円借款)」の通信用ケーブルラックの取り付け工事(奮闘記)について

当財団は、他のコンサルタントとコンソーシアムを組み、カンボジア国の通信事業者であるテレコムカンボジア(TC)社と、メコン地域の通信基幹ネットワークの整備事業に係わるコンサルティング業務契約を締結し、2007年12月からコンサルティング・サービスを実施しています。

ここでは、本プロジェクトで据え付け工事を実施している南部伝送ルートの中継局のケーブルラックの取り付け工事に関係する日本人コンサルタントの奮闘記を紹介します。

本プロジェクトは、通信設備の建設(Package(A)と言う)、光ファイバーケーブルの敷設工事(Package(B)と言う)、中継局舎の建設(Package(C)と言う) に分類されます。
特に、Package(A)の通信設備を設置するためには、通信ケーブや電源ケーブルを装置まで引き込むための、架上ケーブルラックを敷設する訳ですが、日本の通信メーカの場合は、国内の通信事業社向けのデファクト・スタンダード「事実上の標準」ができあがっており、特に、注文を付けなくても、最適なケーブルラック据え付け図、レイアウトが提案される。

しかし、ここは、カンボジアの為、外国の電気通信設置工事会社がケーブルラックを設置するのだが、詳細レイアウト配置、設置高、ラックの取り付け方法、振れ止め金具の取り付け方法、ラック幅、材質の詳細に至るまで、詳細図面で指示しないと、予期しない事態を招く事になる。
本プロジェクト開始から、詳細な設置工事図面を要求しているが、いつまで待っても、設置工事図面が提出されない。やっと、提出されても簡単な配置レイアウト図で、スケール、高さなどが記述されていない、完全でない工事図面が提出されて苦慮した。

このため、現地では、昨年の10月から、業者の提出した据付工事図面コンサルタントが、5回~6回の修正を加えて、奮闘の末、やっと準日本仕様の設置工事図面が本年2月に完成したので、据付工事図面を承認して、業者に工事を開始させている。
今般、3月18日の視察にて、点検を行った、南部(Kep局)のケーブラック敷設状況、機器設置状況を下記の写真にて、ご紹介する。

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図1 南部中継局(KEP局)の局舎正面玄関(完成まで、もう一歩)

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図2 南部中継局(KEP局)の電源室の垂直ケーブルラックと配電盤

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図3 南部中継局(KEP局)のバッテリー室に据え付けられた、ケーブルラック(その1)

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図4 南部中継局(KEP局)のバッテリー室に据え付けられた、ケーブルラック (その2)

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図5 南部中継局(KEP局)の通信機室に据え付けられた、ケーブルラックと電源設備架

以上