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【研究者】
筑波大学システム情報系 准教授 境野 翔
【研究テーマ】
機能的電気刺激を用いた多自由度触覚通信
【研究期間】2017.4.1~2020.3.31
【研究サマリー】
人間の筋に電気刺激を与えて外的に駆動・制御する技術「機能的電気刺激」を用いて力覚フィードバックすることで、触覚通信を確立することを目指した。本研究課題ではこれに関わる3つの成果を得た。
機能的電気刺激を用いた身体制御のモデリングが4次遅れ系であることを明らかにした。このモデルを用いて角度、角速度、角加速度、ジャークの4つの物理量を制御することで、追従誤差を20%以上、定常偏差を60%以上低減することが可能になった。
浅部と深部の筋肉への刺激周波数を変えることで各筋肉を選択的に駆動できることを明らかにした。その結果、これまで非侵襲電極では不可能であった肩の 3次元運動や肩の頭上への挙上に世界で初めて成功した。
機能的電気刺激で力覚フィードバックすることで、ロボットを遠隔操作してジェンガを引き抜く動作ができるようになった。力覚フィードバックにより作業時間が約50%削減され、成功率も83%から100%に向上した。
【本助成研究にかかわる成果】
・Y.Hasegawa,T.Kitamura,S.Sakaino,T.Tsuji“Bilateral Control of Elbow and Shoulder Joints Using Functional Electrical Stimulation Between Humans and Robots”IEEE Access,Vol.8,Jan.2020.
・T.Kitamura,Y.Hasegawa,T.Tsuji,S.Sakaino“Control Using High-carrier Frequency PWM in Functional Electrical Stimulation”IECON 2019 45th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society,Oct.2019.
・Y.Hasegawa,T.Kitamura,S.Sakaino,T.Tsuji“Bilateral Control of Two Finger Joints Using Functional Electrical Stimulation”IECON 2018 – 44th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society,Oct.2018.
・T.Kitamura,S.Sakaino,Y.Hasegawa,T.Tsuji“Estimation of Relationship Between Stimulation Current and Force Exerted During Isometric Contraction”IECON 2018 – 44th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society,Oct.2018.
・T.Kitamura,N.Mizukami,H.Mizoguchi,S.Sakaino,T.Tsuji“Control with Adjusted Pulse Frequency and Amplitude in Functional Electrical Stimulation”40th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society,July 2018.
【本助成についての感想】
3年間という長い期間の支援を貰える助成金は非常に珍しく、研究基盤を安定できるという意味で非常にありがたい助成金でした。