【研究者】
大阪大学大学院情報科学研究科 教授 橋本 昌宜
【研究テーマ】
立方mm級無線送受信・無線給電デバイスの開発
【研究期間】2018.4.1 ~ 2020.3.31
【研究サマリー】
センサネットワークのアプリケーションの拡大により、小体積で無線通信・給電動作するセンサノードに期待が集まっている。小体積無線通信を実現する構造では多くの場合、発振回路や整合回路をチップ内に実装し、外部にアンテナを持つ方式となっているが、外部アンテナの体積が大きいため、ノード全体の実装体積を立方mm級とすることが困難である。
本研究では、発振回路中のコイルを電磁波の放射用アンテナとしても利用する構造とすることで、小体積実装を可能とした。通信・給電の両機能を持つセンサノードを小体積実装するため、通信と無線給電がコイルを共用する構造を考案した。さらに、通信特性向上のため、電源線自体をアンテナとして使用する方式も開発した。送信機出力インピーダンスと電源線の持つ放射インピーダンスを整合させることで、電源線自体をアンテナとして使用し、電磁波の放射効率を最大化する。システム内の電源回路網のすべてをアンテナとして機能させることができるため、小体積化に大きく貢献すると同時に、高い電磁波放射効率が期待できる。
【本助成についての感想】
有意義な研究を進める機会を与えていただき、誠にありがとうございました。