首都カトマンズから飛行機で1時間半、更にそこから4WD車で半日の距離にあるネパール西部のダル地区にて、APT(アジア太平洋電気通信共同体)パイロットプロジェクトによって構築された光ファイバー地域網の運用が開始され、これを祝う運用開始式典が5月25日に開催されました。
このAPTパイロットプロジェクト『Effective Broadband infrastructure for development of communities in Dullu Municipality, Nepal』では、海底用ケーブルとほぼ同様の構造の頑丈なケーブルを管路を用いずに低コストで陸上に敷くという手法を使い、光ファイバーとWiFiを組合せた地域ネットワークを構築し、遠隔医療等の様々なアプリケーション利用を可能とするものです。このプロジェクトでは、遠隔医療用機器3式(うち1式はKDDI財団より寄贈)も用意され、うち1式が設置されたカトマンズの医科大学からダル地区の病院を初期サポートする体制が組まれています。
式典には、APTオフィサー、ダル市長等関係者約50名をはじめ、本プロジェクトに参加・推進したICT4D(ネパールのNGO)、日本のOCC、グローバルプランとともに当財団も出席し、鈴木KDDI財団理事長からプロジェクト完成の喜びとプロジェクト関係者への感謝のスピーチを行いました。本光ファイバー地域網は、遠隔医療の他、自治体をサポートする様々なアプリケーションに利用されることが期待されています。