国際協力事業

【海外プロジェクト】ラオス モバイル品質検査センター完成

KDDI財団は、2023年からラオスにおいて「モバイル・ブロードバンド・サービスにおける品質検査センター設立」プロジェクトを実施してきました。
本プロジェクトは、日本の総務省が予算支援するアジア・太平洋電気通信共同体(APT)のプログラムの一環として、ラオス技術通信省通信規制局(以下LTRA)と協働して取り組んできたものです。このたび、プロジェクトの完了とセンター設立を祝し、完成記念式典を首都ビエンチャンにて実施しました。  

本プロジェクトでは、一般市民がモバイル通信品質を簡単に測定できる公式アプリ「MTC Speedtest」を開発し、品質劣化の報告を直接LTRAへ報告できる仕組みを導入、ラオス内における通信サービスの品質向上に貢献しています。アプリはAndroid版として提供され、Google Playにて公開されています。
また、各オペレータの基地局(BTS)情報を集約する「National BTS Database」を構築し、政府内イントラネットと連携し、全国のBTS位置情報、信号カバレッジ、通信品質(QoS)データを可視化するプラットフォームとして運用されています。  

品質検査センターにて

 

式典には、ケオヴィス=スラフォン技術通信省副大臣をはじめ、ラオス国内全モバイルオペレータ、省庁内外関係者が出席しました。
副大臣は「ラオスは通信発展に力を入れており、2040年までの「National Digital Economy Development Vision」を実現するうえでモバイル通信の役割は大きく、信頼ある通信を提供できるようにする責務がある。その中で通信品質改善を実現する本パイロットプロジェクトや品質検査センターの活用は大きな意義をもつ」とコメントされました。また、4大モバイルテレコム各社から品質検査センターへ各社の基地局情報を提供するデータ寄贈の儀式もあり、業界全体で品質改善に取り組んでいる姿勢が示されました。
 KDDI財団からは、花原理事長より技術の進展と人類の幸福をテーマに基調講演、本プロジェクト担当の万木よりKDDI本体が取り組んでいる5G通信の品質向上をテーマにプレゼンテーションを行いました。KDDI財団は引き続き各国でモバイル通信の品質やオペレーションの向上に貢献していきます。

技術通信省副大臣、APT上級職員ら関係者と記念撮影