【研究者】
筑波大学 生命環境系 木下 奈都子 助教
【研究テーマ】
病害虫センサとICTによる持続的食糧生産
【研究期間】
2022.4.1〜2025.3.31
【研究報告サマリー】
2050年までに食糧生産を倍増させる必要がある中、病害虫による損失は深刻です。その特効薬は早期の発見ですが、高齢化が進む農業現場で微細な早期の病害虫被害を検知するのは至難の技です。本研究では、植物が被害を受けた際に放出する揮発性有機化合物を、別の植物が感知する現象に注目し、それを蛍光センサー植物で可視化し、圃場での早期病害虫検出を目指しました。高感度な自動顕微鏡による可視化、被害SOSシグナルの定量化、遺伝的距離と感度の関係解明などの成果を得ました。ICTを駆使して早期に病害虫被害を検知することで、省労力化が可能になります。また、ピンポイントで農薬を処理できるため省農薬でもあります。さらに、データドリブンであるため、異分野からの就農や、地球温暖化で北上する病害虫など、これまでの経験のみでは困難な状況でも対応ができるようになります。この技術は、持続可能な精密農業の基盤になると期待されます。
【本助成にかかわる成果】
【本助成についての感想】
女性が主宰する小さな独立した研究室にご助成頂きまして感謝申し上げます。今後の新たな研究に繋げることができ、改めて感謝しております。