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国際協力事業

海外便り(その3): 「JICA(円借款案件)_カンボジア国メコン地域通信基幹ネットワーク整備事業(JICA円借款)」の中継局舎の施工の様子について

本プロジェクトでは、JICAの円借款枠を用いて、テレコム・カンボジア(TC)が、コンポンチャムから首都プノンペンを経てシハヌークビルに至る光ケーブル基幹伝送路(460km)、及び、プノンペン市内のメトロリング(30Km)、並びに、光アクセスラインを沿線の主要都市に、構築し、最新のNGN次世代通信システム(IMS:IP Multimedia Subsystem)を構築しています。この完成により、今後の経済発展に必要なブロードバンド回線、通信インフラの大幅な改善が期待されています。

当財団は、他のコンサルタントとコンソーシアムを組み、カンボジア国の通信事業者であるテレコムカンボジア(TC)社と、メコン地域の通信基幹ネットワークの整備事業に係わるコンサルティング業務契約を締結し、2007年12月からコンサルティング・サービスを実施しています。

2016年3月14日に、メトロリングの既存局舎への局内設備の据付工事が完了し、通信設備の現地仮受入試験(単体試験)が実施さています。一方、新中継局舎の建設状況は、2014年4月より着工し、工期8ヶ月の予定で、他の通信機設備、光ファイバーの敷設工事と並行して実施していますが、そこにはカンボジアならでは、担当者が苦労する“建設のお落とし穴”という物が存在します。

本プロジェクトの建設工事を受注した、通信機メーカのタイ国のサブコンが、現地カンボジアの建設業者を使って、局舎ビルを建設していますが、着工から約2年が経過しても局舎は、なかなか検収検査に合格できる仕上がりとはなりません。

(その3-6) 検査不合格となったPrey Toteng(2016MAR22)

(写真-1)”仕上げが不十分で検収検査を延期した、北部(Preytoung局)(2016年3月)”

理由は、カンボジアでは、質の良い労働者が、プノンペン市内のマンション建設工事 にかり出され地方局舎の建設では、労働者が不足しており、現地の農家の人がワーカー(労働者)として雇われますが、工事できるシーズンが限られます。

(その3-2) マンション建設ラッシュのプノンペン市内2

(写真2)マンションの建設ラッシュが続く、“プノンペン市内の眺望(その1)”

(その3-1) マンション建設ラッシュのプノンペン市内1

(写真3)マンションの建設ラッシュが続く、“プノンペン市内の眺望(その2)

(その3-3) 2015年10月のSihanuke ville 局舎の状況
(その3-4) 2016年3月119のsihanuke ville局舎の状況

(写真4)昨年(2015年10月)の南部(Sihanukville 局舎)の建築の様子(足場板の代わりに、南洋材で木組みをする、カンボジアの工事現場が特徴的)

(その3-5) 建設中のTakhmao局(2016MAR18)

(写真5)現在(2016年3月)の南部(Sihanukville 局舎)の建築の様子 (配線工事、水回りの工事中)

(写真6)現在(2016年3月)の南部(Takhmao 局舎)の建築の様子内装、外装工事中)

このため、プロジェクトでは、日頃から良くサイトを視察することが大切となっています。