活動報告

【調査研究助成】名城大学 田崎 豪 准教授の研究報告サマリーをご紹介します。

【研究者】
名城大学  理工学部電気電子工学科 田崎 豪 准教授

【研究テーマ】
カメラによる自動運転用三次元地図更新

【研究期間】
2020.4.1〜2023.3.31

【研究報告サマリー】
自動運転に用いられる三次元地図は、レーザーセンサを多数搭載した地図作成用の専用車両を使用して作成することが一般的です。しかし、地図は更新が必要であり、更新のたびに専用車両を走らせるのは、時間的にもコスト的にも問題がありました。そこで私たちは、一度作成された三次元地図を、一般車両にも搭載されているカメラで更新する技術について研究しました。技術的な課題は二次元的な画像しか得られないカメラ画像で三次元的な地図の更新を行うことです。
課題解決のため、更新元の地図を利用することを考えました。まず、更新元の三次元地図とカメラ画像の対応をとることで、カメラが地図のどこにいるかを推定する技術を開発しました。次に、地図の三次元情報を利用することで、カメラ画像から、三次元を復元する技術を開発しました。開発した技術により、カメラだけで三次元地図に変化があった領域を更新できることを示しました。今後は更新した地図の実用性を確認する予定です。


【本助成研究にかかわる成果】

・Full article: PMOD-Net: point-cloud-map-based metric scale obstacle detection by using a monocular camera (tandfonline.com)

・三次元地図とカメラ画像の位置合わせ特性に基づく二段階補正を用いた自己位置推定 (jst.go.jp)


【本助成についての感想】

まだ実績が少ない新規の研究提案であったのに、三年という長期間のご支援をいただけたこと、とても感謝しております。また、予算用途の変更にも柔軟にご対応いただきました。
長期間、柔軟にご支援いただけるという安心感が、良い研究成果につながったと思います。ありがとうございました。