【研究者】
東北大学 大学院工学研究科 ロボティクス専攻 山田 駿介 助教
【研究テーマ】
感覚受容体を模倣した電力自立センサの開発
【研究期間】
2020.4.1〜2022.4.30
【研究報告サマリー】
全世界の人々が平和と豊かさを享受できることを目指す持続可能な開発目標(SDGs)が提案されており、なかでも障がい者の社会参画は非常に重要な課題です。身体的障害を補う、例えばサイボーグのような義手・義足・義眼を実現できれば、全人口の10%を占める障がい者の社会進出を促すことができると考えられます。そこで、私達のグループは、人体の機能を電子回路で模倣する事ができれば、事故や先天的に失った人体を電子機器で代替することが可能となり、障害者の社会進出を後押しできると考えました。
本研究では、人体のセンサ機能を担う感覚受容体に注目して、その入力に対する電気的な応答を電子回路で模倣することで、新規のセンシング原理を提案・実証しました。将来的には、神経細胞をエレクトロニクスで代替した人工神経細胞を作製して、体内に埋め込み、外部の入力(光、熱、応力)に対して、神経パルスを生成して、脳へ送るシステムの構築を将来的な目標としています。
【本助成についての感想】
2年間という長い期間、総額300万円の助成を受けて研究を安定して遂行できました。重ねてKDDI財団にお礼申し上げます。KDDI財団の助成により、我が国の研究がますます発展していくことを願っています。