【研究者】 豊橋技術科学大学 林 和宏 助教
【研究テーマ】クラウド活用による建物被災情報の共有技術
【研究助成期間】 2018.4.1~2021.3.31
【研究サマリー】
本研究は、広域災害下で復旧・復興の拠点となる重要施設の被災状況をセンシング技術によって即座に把握、インターネットクラウドによる情報共有システムを提案し、適格な被災住民誘導や効率的な支援体制決定をめざすものである。
研究では「防災拠点建物の被災度即時判定」と「当該情報を共有する仕組みの構築」を命題とし、前者は最先端のセンシング技術を、後者はインターネットクラウドを有効活用することでこれに応える。来るべき南海トラフの巨大地震に備えて、愛知県東三河地域における防災拠点建物群を対象に、リアルタイム耐震診断システムの開発・社会実装試験を行った。
システム運用開始後より多数の地震記録を取得しており、中でも最大震度を記録した2020年9月27日の静岡県西部地震(対象建物では震度4相当)では、豊橋市が設置した緊急対策本部に、拠点建物の即時診断結果を発災後約10分で提供した。
【本助成についての感想】
防災システムの社会実装という、研究開発プラスアルファのテーマに対して、多大な助成をいただいたことに感謝申し上げます。