国際協力事業

【ネパールレポート】コロナ禍での自宅学習支援開始

KDDI財団は、カンボジアやミャンマー、ネパールなど途上国において、学校建設や音楽・美術教室の開催など、継続的な教育支援を実施しています。
2021年2月より、新たにネパールのリトプール市の6校において、タブレットによる自宅学習支援を開始しました。

ネパールでは、2020年3月から12月の間、コロナ禍により大半の公立の小中学校が閉鎖されました。休校中、インターネット環境が普及していない状況でも、子どもたちが継続して学習できるよう現地の関係者と検討した結果、教科書と学習コンテンツを保存したタブレットを児童・生徒たちに配布し、自宅でも学習を継続できる環境を整備しました。

事前に現地で実施した調査では、コロナ禍により「4~6割程度の児童生徒は家族の出身地へ帰郷しカトマンズ盆地から離れている」、「1~3割程度の家庭にしか携帯電話含むインターネット環境がない」、「テレビやラジオによる学習は一方通行のために児童生徒のモチベーションが上がらない」などのことが分かりました。
今回配布したタブレットはインターネット接続不要で利用できることから、児童や生徒たちのモチベーション向上により学習が継続できる有効な自宅学習支援であると考えています。

KDDI財団は、今後もネパールにおいて、現地関係者とタブレットを利用した学習効果の検証を行い、さらなる有効活用のほか、視聴覚障害のある子どもたちが利用できるeラーニング教材の制作と導入などの取り組みも行っていきます。

 

▲スピーチをするリトプール市長(写真右)

▲タブレット配布前に学力テストを受ける生徒たち

▲タブレットの使い方についてオリエンテーションを受ける先生方

▲タブレットの使い方を習う生徒たち


<参考>KDDI財団の途上国教育支援
2005年に「チャリティコンサート開催による途上国教育支援」として、カンボジアに小学校を開校して以来、2021年1月までに13校のKDDIスクールを開校し、課外授業として英語やパソコンのクラスの導入、音楽や美術の授業も実施しています。
2015年にはミャンマーでもプライベートスクール「New Zero Art Village School」の開校を支援し、美術を中心に英語やパソコン、音楽、ダンスなどの授業のほか、ネパールでは、タブレットを利用した自宅学習支援などを行っています。

KDDI財団の途上国教育・文化・生活支援