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金沢大学人間社会研究域法学系 羽賀由利子准教授の研究成果のサマリーをご紹介いたします

【研究者】金沢大学人間社会研究域法学系准教授 羽賀由利子
【研究テーマ】「忘れられる権利」の法・政策情報的分析
【研究期間】2015.4.1〜2018.3.31
【サマリー】本研究は、近年注目を集める「忘れられる権利」について、法的および情報政策的観点から概念を詳らかにし、今後必要とされる法的・政策的対応を検討したものである。この権利はインターネット上の情報につき、特に検索エンジンに対して情報(検索結果)の削除を請求する権利であり、高度に情報化した現代特有の新しい権利と報道されることもある。しかし、特に前科に関する情報の削除請求から始まった歴史的沿革及び一定の情報へのアクセス制限と公衆の知る権利との対立という文脈で論じられることに鑑みれば、法的にはプライバシーの延長と位置付けられる。これを踏まえ、紛争の発生自体を防止するため、実務的には、例えばTerms of Use等により情報主体の事前の同意を得ることが必要となる。世論には「忘れられる権利」が内包する情報へのアクセスの遮断という性質から、知る権利や言論の自由に関する危惧も見られる。この権利に基づく情報の削除の是非の判断にあたっては、プライバシーの伝統的議論で示された基準に立脚しつつ、個々の事例に即し、精密な利益衡量がなされる必要がある。

※羽賀先生の今後のますますのご活躍をお祈りいたします。