活動報告

横浜国立大学工学研究院  堀切 智之准教授の研究成果のサマリーをご紹介いたします

【研究テーマ】量子通信用2光子光源の開発
【研究期間】2016.4.1~2018.3.31
【サマリー】
本研究は、無条件安全通信の基盤技術となり得る量子通信長距離化に向けた光源開発を実施した。量子通信長距離化に不可欠な量子中継技術は、光源、量子メモリーといった要素技術からなるが、それらを効率よくつなげるシステムには、メモリー遷移周波数の狭さ(MHz程度以下)に光源のスペクトルを合わせなければならない。従来の量子通信用もつれ2光子源のスペクトルはTHz以上の物が多く、メモリーとのマッチングは考えられなかった。本研究で通信波長の最も低損失に近い1.5マイクロメートルにおいてこれまでで最も狭いスペクトル(2.4MHz)かつ従来開発されたすべての波長域で世界最高となるスペクトル輝度を達成した。また合わせて生成2光子の周波数安定化システムを開発することで、MHz程度の遷移周波数量子メモリーに対して100%近い高効率結合を視野に入れる量子光源開発ができたと考える。

※堀切先生の今後のますますのご活躍をお祈りいたします