活動報告

【調査研究助成】大阪大学 荒川伸一 准教授の研究報告サマリーをご紹介します

【研究者】
大阪大学 大学院情報科学研究科 荒川 伸一 准教授

【研究テーマ】
アジャイル情報ネットワークに関する研究

【研究期間】
2022.4.1〜2025.3.31

【研究報告サマリー】
本研究では、アジャイル開発の考え方を取り入れた共創型サービス基盤に着目し、国内ICT資本の有効活用とサービスエコシステムの持続的な発展に向けた理論的検討に取り組んだ。APIエコノミーの進展を背景に、プラットフォーム・サービス開発者・利用者の三者が経済的合理性のもとで共生する「デジタルエコシステム」モデルを構築し、その時間的発展を導く報酬配分等の戦略的要件を理論的に明らかにした。さらに、単一および複数のプラットフォーム市場におけるAPI提供の効果や収益配分戦略が、コスト削減、利用者満足度、持続的成長に与える影響を数値解析とシミュレーションによって評価し、現実のサービス展開を想定した戦略評価に基づき、サービス共創に向けた指針を示した。
この成果は、国内におけるアジャイルかつ持続可能なサービス開発を支えるプラットフォーム形成の道筋を示すものであり、ICT産業の競争力強化と資本の効率的活用に資する知見を提供する。


【本助成にかかわる成果】


【本助成についての感想】

情報ネットワークの研究に携わる中で、技術そのものだけでなく、それが社会にもたらす価値や仕組みのあり方を見つめ直す必要性を強く感じています。今回の助成は、そうした観点からの挑戦を後押ししていただける貴重な機会でした。