【研究者】
立命館大学 情報理工学部 双見 京介 講師
【研究テーマ】
サイレントスピーチのためのアイウェア基盤
【研究期間】
2023.4.1~2025.3.31
【研究報告サマリー】
本研究では、声を出さない発話動作(サイレントスピーチ)を用いた入力操作を様々な活動で常時誰もが簡便に行える技術の実現を目指した。そして、アイウェア(一般的なメガネ、AR/自動焦点グラス等)や耳装着物(耳掛けマイク等)に、無声発話の認識機能を簡便に付与する手法の実現可能性を示した。提案手法は、装着物に付けた赤外線距離センサによって、無声発話に伴う顔の皮膚運動を計測し、機械学習から無声発話を認識するものである。
実験では、メディアプレイヤーやAIアシスタントといったユースケースにおける提案手法の有効性を示した。本手法の特徴は、常時利用性と社会受容性が高い装着機器・利用スタイルでサイレントスピーチ入力を行える点、また、既に普及している一般メガネや耳掛け型マイクをはじめ、今後普及するアイウェア機器にもサイレントスピーチ機能を簡便かつ低コストに付与できる点にある。本研究成果は、一般ユーザや発声困難者がサイレントスピーチ機能をいつでもどこでも使用するための手段として役立つ。
【本助成にかかわる成果】
- Y. Igarashi, K. Futami, K. Murao, Silent Speech Eyewear Interface: Silent Speech Recognition Method Using Eyewear and an Ear-Mounted Microphone with Infrared Distance Sensors, Sensors 2024, 24(22), pp. 1-16 (Nov. 2024).
- 招待講演 双見京介, フォトリフレクタを用いたウェアラブルセンシング技術と心理現象を考慮した情報提示を用いた心身拡張技術, 第 70 回光波センシング技術研究会, (LST-10), (June 2024).
- 五十嵐雄也, 双見京介, 村尾和哉, 赤外線距離センサ付きアイウェア及び耳装着型マイクを用いた無声発話認識手法の日常利用の検討, ユビキタスウェアラブルワークショップ (UWW2023) 論文集, pp. 81 (Dec. 2023)
【本助成についての感想】
この度はご支援を頂き,誠にありがとうございました。本助成を頂けたことは心の励みになりました。おかげで研究を前進させることができ,次なる展開も見出すことができました。心より御礼申し上げます。