活動報告

【調査研究助成】電気通信大学 梶本教授の研究報告サマリーをご紹介します

【研究者】
電気通信大学 梶本 裕之 教授

【研究テーマ】
電気触覚を用いた携帯機器の画面拡張

【研究期間】
2023年4月1日~2025年3月31日

【研究報告サマリー】

本研究は、スマートフォンの側面に電気触覚を提示することで、新たなインタフェースの可能性を探る一連の取り組みである。ExtEdgeでは、視覚情報に連動した空間的な触覚提示により、従来の振動提示を超える「楽しさ」や「リアリティ」を実現した。LivEdgeでは、ライブ配信中に視聴者へ電気触覚を伝えることで、ストリーマーとの臨場感ある双方向体験を創出し高い没入感が得られた。柔らかさの提示に関する研究では、エッジ部への電気刺激が“包み込まれるような感覚”を喚起し新たなソフトネス表現の可能性を示した。TelEdgeでは、遠隔ユーザ間で触覚表現をリアルタイムに共有することで、触覚が感情的つながりを促進する手段となることを確認した。さらにCHI 2025では、視覚文脈が電気刺激の不快感を緩和する「痛みのマスキング効果」を検証し、非薬理学的な疼痛緩和の可能性を提示した。以上のように本研究はスマートフォンによる触覚提示の新たな展開を示した。

【本助成にかかわる成果】

【当財団の助成を受けたご感想】

コロナ以降、対外発表にかかる費用が高騰している中、本助成を頂き大変助かりました。おかげさまで次につながる研究が出来たと感じております。研究メンバーの追加等に柔軟に対応いただいたことも含め、改めて深く感謝申し上げます。