【研究者】
室蘭工業大学大学院 工学研究科 教授・副学長 董 冕雄
【研究テーマ】
耐災害エッジコンピューティングの研究
【研究期間】 2017.4.1〜2020.3.31
【研究サマリー】
インフラとしての情報通信ネットワークは、東日本大震災以来、社会インフラとしての重要性が強く認識された。不安定なモバイル端末ネットワークを強化するため、本研究では耐災害ネットワークにエッジコンピューティングを導入した。
災害時における電力不足や既存通信回線の遮断を考慮し、耐災害エッジネットワークの持続性と安定性を担保するため、エッジサーバのエネルギー効率向上、タスク処理高速化、タスク処理精度の向上、計算軽量化、ネットワーク接続性の向上を実現する技術を研究開発した。
3年の研究期間で得られた成果の一部は国際学術論文誌で発表し、複数の論文がESI Highly Cited Papers(※1)、ESI Hot Papers(※2)として選定されている他、Best Paper Awardなどを受賞している。さらに、提案技術をベースとしたデモシステムの実装ならびに実証実験を行い、新聞等でも多数回取り上げられて市民に広く研究成果を公開できた。
(※1)Highly Cited Papers
ESIの22の各研究分野において、過去10年間に最も引用された論文を示す。具体的には年毎および分野毎の被引用数が上位1%にあたる。
(※2)Hot Papers
過去2年以内に発表された論文の中で、直近 2ヶ月間の引用回数が各研究分野で上位 0.1%の論文。
【本助成研究にかかわる成果】
本研究助成に関連する3篇の代表作をご紹介します。
※他の成果は研究室のHPをご参照ください:Emerging Networks and Systems Laboratory
【本助成についての感想】
KDDI財団の助成金のお陰で研究をスムーズに進めることができ、研究成果を自治体主催の実証実験まで発展させて、一般市民の多くに研究成果を公開することができました。3年間の研究活動をご支援頂きましたKDDI財団に心より感謝申し上げます。