当財団の「調査研究助成」プログラムにて助成した研究者の方々の報告書のサマリーをご紹介いたします
【研究者】 京都大学大学院 情報学研究科 新熊 亮一准教授
【研究テーマ】 仮想通信ネットワークによる行動予測分析
【研究期間 】2015.4.1〜2018.3.31
【サマリー】本研究では、個人個人とあらゆる人、モノ、情報との関係性をデータから自動的に分析する技術とそのアプリケーションの研究を行ってきた。ここでの分析とは、具体的には、オンラインのサービスや各種センサから収集されるデータから、人、モノ、情報との関係性を表す数理モデルを形成し、ある対象と他の対象との間の関係性の強さや距離感を数値で表すことである。数理モデルには、ネットワークグラフを用い、人や、モノ、情報をノードとして表し、それらの直接の関係をリンクで表す。これにより、データに現れている過去の接点から、関係性を忠実に表すことができるとともに、グラフ構造からノードとノードの間の潜在的・将来的関係性も推定・予測することができる。この分析技術を (i) 重要人物の自動抽出機能, (ii) コミュニティネットワークスライス, (iii) モノの共有システムに適用し、それぞれ数値評価や実験を行なった結果から、その有効性を示した。
※新熊先生のますますのご活躍をお祈りいたします